December 4, 2023/Aktana/Blog

国内の製薬企業が市場で成功を収めるには、世界的に先導する製薬会社の戦略から学ぶことが不可欠です。これらのリーダー企業は人工知能(AI)を積極的に活用しており、その結果、作業効率が向上し、売上が増加しています。また、AIに基づく販売戦略は、大企業だけでなく中小企業にも適用可能です。この記事では、世界をリードする製薬会社の例を参考に、国内製薬会社がAIを利用して効率的な販売戦略をどのように築くことができるかについて説明します。

もくじ
・世界のトップファーマーのAI活用の成功事例
・中小規模の内資製薬会社がAIを活用して販売戦略を強化するメリット
・製薬業界におけるAIを活用した効果的な顧客ターゲティングとパーソナライズ戦略
・中小規模の内資製薬会社におけるAI導入の障壁とその克服策
・中小規模の内資製薬会社がAIを活用して競争力を高めるために有効なサービス「STTV」と「Aktana Consulting」の紹介

世界のトップファーマーのAI活用の成功事例
前述のとおり、世界のトップファーマーの中には、AIを活用した販売戦略で大きな成功を収めている企業が数多くあります。
本項では、1908年に創業し、現在では世界130カ国以上で皮膚疾患の治療薬を販売する「LEO Pharma」がAIを活用することで営業のエンゲージメント、提案の受領率を約20%向上させた事例をご紹介いたします。

LEO Pharmaは、元々グローバルな製薬の販売戦略を後に地域市場に適応させるという方法をとっていました。しかし、特定の市場で特定のブランドだけで実施してからローカルに展開するとなると、スピードが遅れ、再構築する際にさらなるコストがかかることもあり、この方法に疑念を抱いていました。

従来の保守的なやり方だと、時間もコストも余計にかかってしまい、成長が損なわれてしまう。そう思ったLEO Pharmaは、AktanaのAIソリューションを導入して、グローバル戦略をローカルまで一元化して管理することを決めました。

LEO Pharmaは、このアプローチにより、効果的で効率の良い販売戦略を世界中の地域や個々の市場に連鎖させることに成功しました。結果として、LEO Pharmaは従来の保守的な展開が3〜6ヶ月かかるのに対して、わずか1〜2ヶ月でベンチマークを上回る結果を収めました。

LEO Pharmaの成功の要因は以下の6つのガイドラインに従ったことにあります。

1,同じCRMプロバイダーとデータシステムを活用:異なるデータモデルを避け、グローバルなアプローチを取り入れることを重視しました。さまざまな地域を同じマーケティングオートメーションシステム、イベント管理システム、サービスパイプライン、セールスデータパイプライン、テクノロジースタック、データウェアハウスに統合し、データの共有とアクセスを簡素化しました。

2,共通のデータ要件を整える:疾患は国境を越えて存在するため、製品自体が最も共通の要因であると認識し、データの整合性を確保しました。共通のデータポイントをグローバルで利用することで、効果的な戦略の実行が可能となりました。

3,差異を受け入れる:制約は存在し、異なる市場や地域に適応する必要があります。HCPの好み、チャネルの利用可能性、コンテンツの提供など、共通の差異と既知の差異を考慮しました。データモデルはこれらの変動を管理できるように設計されました。

4,すべてのコミュニケーションチャネルを活用(明確なオプトアウト戦略を提供):さまざまなコミュニケーションチャネルを有効に活用し、HCPとの関係構築をサポートしました。ただし、明確な同意の取得が必要であり、チャネルに適したコンテンツを提供しました。また、ユーザーの理解とHCPの選好を考慮し、変更管理とトレーニングを提供しました。

5,ユーザーワークフローにインテリジェンスを組み込む:適切なユーザーエクスペリエンスは関与を促進します。セールス、デジタル、チャネル、エンゲージメントの洞察を統合したアプリケーションを提供し、市場ごとに異なるデータ駆動のニーズを許容しました。

6,80/20のルールに従う(80%標準、20%カスタム):80%は標準の設計を活用し、20%はカスタマイズに充てるというアプローチを取りました。データの差異を最小限に抑え、シームレスに展開できるグローバル戦略を確立しました。

LEO Pharmaはこれらのアプローチにより、グローバルからローカルへの堅牢な基盤を築き、成功を収めました。急速な市場変化に対処し、HCPのエクスペリエンスを向上させるために、これらのガイドラインを活用することが重要です。

さらに詳細をご覧になりたい方は、こちらをご参照ください。
https://www.aktana.com/ja/blog/case-study-6-guidelines-to-build-flexibility-into-your-commercial-model/

中小規模の内資製薬会社がAIを活用して販売戦略を強化するメリット
LEO Pharmaのような大企業だけでなく、中小規模の内資製薬会社もAIを活用できます。AIの導入により、リソースに制約のある中小企業でも最大の成果を得ることが可能です。以下に主なメリットを記載します。

市場ニーズの洞察: AIを使用することで、市場のニーズや傾向に関する洞察を得ることができます。顧客の要求や傾向を把握し、それに基づいて製品やサービスを最適化することができます。

新製品開発の支援: AIは製薬企業にとって、新しい製品開発や医薬品の研究開発において重要なツールとなります。AIは膨大なデータを分析し、有望な治療法や製品の開発に関する洞察を提供します。

マーケティングのパーソナライゼーション: AIは顧客の個々のニーズや好みに基づいて、パーソナライズされたマーケティングキャンペーンを展開することを可能にします。顧客に最適な情報を提供することで、顧客エンゲージメントを向上させることができます。

薬剤の効率的な販売: AIは販売プロセスを効率化し、製薬業界における複雑な規制やコンプライアンスに対応する支援を行います。これにより、薬剤の販売や流通をスムーズに行うことができます。

HCPとのエンゲージメントの向上: AIを活用することで、HCPとのエンゲージメントを向上させることができます。HCPが求めている情報や適切なチャネルなどを把握することで、エンゲージメントが飛躍的に向上します。

これらのメリットにより、製薬業界の中小規模企業はAIを活用することで競争力を高め、製品開発や販売戦略の改善に向けた取り組みを強化することができます。

製薬業界におけるAIを活用した効果的な顧客ターゲティングとパーソナライズ戦略
ここでは、さらに製薬業界において非常に有効と考えられるAIを活用した効果的な顧客ターゲティングとパーソナライズ戦略にフォーカスしてご紹介します。

医師を中心とした医療従事者は、非常に多忙でエンゲージメント率を上げるのは簡単ではないと思います。そこで、AIを活用して、過去のデータに基づいた行動をすることで、営業のエンゲージメント率を上げることが推奨されます。上述のLEO Pharmaの事例でも同様のことが語られましたね。以下に、実際に有効と考えられるAIを活用した顧客ターゲティングとパーソナライズ戦略のポイントについてご紹介いたします。

データ駆動型セグメンテーション: AIは膨大なデータを分析して顧客を異なるセグメントに分類し、それぞれのセグメントに合わせたマーケティングアプローチを提供します。これにより、特定の疾患や治療法に関心を持つ顧客や、特定の地域や年齢層に属する顧客など、ターゲットとする顧客層をより精細に特定することが可能になります。

予測分析と適切な製品提案: AIは過去のデータやトレンドから将来の需要を予測し、顧客に適切な製品や治療法を提案します。顧客の病歴や医療ニーズに基づいて、最適な医薬品や治療法を提案することで、顧客の治療体験を向上させることができます。

リアルタイムの顧客エンゲージメント: AIは顧客の行動や反応をリアルタイムで追跡し、それに基づいて適切なタイミングで顧客とのコミュニケーションを行います。顧客の特定のニーズや関心に合わせて、適切な情報やサポートを提供することで、顧客との関係を強化し、治療へのコミットメントを促進します。

顧客フィードバックの活用: AIは顧客からのフィードバックを収集し、それを製品開発やマーケティング戦略の改善に活用します。顧客の意見や要望を素早く把握し、製品やサービスの改善に反映することで、顧客満足度を向上させることができます。

医療従事者との関係強化: AIは医療従事者との関係構築にも活用されます。医療従事者のニーズや要望を把握し、適切な情報やサポートを提供することで、医療従事者との信頼関係を築きながら、製品や治療法の普及を支援します。

これらの手法を組み合わせることで、製薬企業はより効果的な顧客ターゲティングとパーソナライズ戦略を展開し、顧客と医療従事者のニーズに応えると共に、製品の普及と市場シェアの拡大に貢献することが期待できます。

中小規模の内資製薬会社におけるAI導入の障壁とその克服策
ここまで、AIの活用における成功事例や活用のメリットについてご紹介してきました。しかし、AIの活用には一定のハードルがあることも事実です。本項では、AI導入の障壁やその克服策についてご紹介します。
中小規模の内資製薬会社におけるAI導入の障壁とその克服策について、主な例を以下に紹介します。

AIの導入障壁:

予算制約: 一般的にAIの導入には高額な投資が必要となるため、予算制約が導入の障害となることがあります。
技術的な専門知識の不足: AIを活用するためには高度な技術的な専門知識が必要とされますが、そのようなスキルを持つスタッフが不足していることがあります。
データの品質と可用性の問題: AIは高品質かつ大量のデータに依存しており、データの品質や可用性が不十分な場合には適切な成果を得ることが難しいです。
組織文化の変革: AIの導入には組織文化の変革が必要とされますが、従来の手法に慣れ親しんでいる従業員にとっては変化への抵抗感がある場合があります。

多くの企業がこのような障壁を抱えているのではないでしょうか?一方でそれを克服することでAI活用の道が開かれるとも言えます。以下にその克服策をご紹介します。

克服策:

リスクの最小化: まずは小規模なプロジェクトやパイロットプログラムから始めることで、リスクを最小限に抑えながらAIを導入することが可能です。
外部リソースの活用: AI専門のコンサルタントやサービスプロバイダーと提携することで、技術的な専門知識を補うことができます。
データ管理の改善: データの品質向上と可用性の向上に向けて、データ管理プロセスを改善し、適切なデータの収集を行うことが重要です。
社内教育とトレーニング: AIの導入に対する従業員の抵抗感を軽減するために、継続的な教育とトレーニングプログラムを実施し、彼らが新しい技術を理解し、受け入れることを支援することが重要です。

上記の対策を実行することで、中小規模の製薬企業でもAIを有効に活用できるでしょう。ただし、具体的な解決策を見つけることや、どこから始めれば良いか迷うことはよくあることです。そのため、次項では皆さんの悩みを解決するのに役立つAktanaの「STTV」と「Aktana Consulting」について紹介します。

中小規模の内資製薬会社がAIを活用して競争力を高めるために有効な「STTV」と「Aktana Consulting」
本項では、中小規模の内資企業がAIを活用する際におすすめのAktanaが提供する「STTV」と「Aktana Consulting」のご紹介をさせて頂きます。
AIを活用したいけれど、まずは小規模でリスクを抑えたいという方におすすめなのが「STTV」です。
STTVとは、Sales Team Total Viewの略で、iPhoneで簡単にAIを活用できる画期的なソリューションです。
製薬会社のMRやセールスチームが活動するうえで、どのようなアクションを起こすべきかを、AIが過去の実績やデータをもとにレコメンドします。これにより、製品やチームの販売戦略を管理する部門が、属人化しがちなMRやセールスの行動をチーム全体で戦略的に管理することが可能になります。
また、MRやセールスのメンバーも、自身で管理していたHCPの情報やそれをもとに設計していた活動内容をAIが自動で管理、設計してくれるので、日々のタスクの削減や業務の効率化につながり、自身の負担も大幅に軽減されます。
誰に、何を、いつ、どのようにアプローチすべきかを戦略的に管理することで、HCPとのエンゲージメントの向上や売上のアップが期待できます。
また、従来のAIソリューションより、コストを抑えて利用しやすいのもSTTVの特徴の一つです。自社で開発するよりも圧倒的にコストを抑えられ、他社ソリューションに比べても利用しやすいプランとなっています。
まずは、リスクを抑えAIの有用性を実感していただくことで、さらなるAIの活用を検討していただければと思います。

これからAIの活用をしたいけれど、自社にとって最適な方法は何かや現場のリテラシーを高めたいという方におすすめなのが「Aktana Consulting」です。
Aktana Consultingは、AIの活用、DXの推進における戦略策定から実施、スケールまで幅広くサポートします。
戦略部門に対するコンサルティングだけではなく、現場メンバーへのトレーニングや研修も実施することが可能です。また、データの管理方法や分析方法をアドバイス、実際に分析を実施することも可能です。
AIソリューションの活用の前に、社内のリテラシーを高めたい、戦略策定のサポートをしてもらいたい等のご要望があれば、是非一度ご相談ください。

まとめ
この記事では、世界のトップファーマーがAIをどのように活用しているか、そして内資企業がAIをどのように活用すべきか、そのメリットについて紹介しました。大企業でなくても、中小規模の企業でも積極的にAIを活用できることが分かりましたね。ぜひ自社に合ったAIの活用方法を検討し、競争力を高めるために積極的に取り組んでみてください。

Aktanaについて

Aktanaは、ライフサイエンス業界における顧客エンゲージメントのリーダーです。同社は、個人の好みやニーズに合わせて顧客エクスペリエンスをカスタマイズし、ライフサイエンス企業が医療提供者との関係を強化し、より良い患者ケアを促進します。AktanaのAI対応コンテキストインテリジェンスエンジンを使用する商業および医療チームは、現在、350以上のブランドでパーソナライズされたオムニチャネルエンゲージメントを効果的に調整および最適化しています。また、Aktanaは、世界の製薬会社上位20社の半数以上が顧客としているサンフランシスコに本社を置く企業で、世界中の主要なバイオ医薬品地域にオフィスを持っています。

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